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誰が読んでも、思わぬ「気づき」がある
前に買って前に読んだのだが、再度出してきて読んでみて感じるに、優れた日本文化論と思う。
レビューを投稿しようとしたら、多くのレビューがあって、結構メジャーな本なんだとびっくりした。
第1章 「プールに日本社会を見た」
たくさんある規則にみんなが従うことで、うまくやっている国。
大きな集団の悪事に対して寛容すぎるのは、日本人の弱点
第2章 「日本語の難易度」
発音の練習を繰り返したのは「うどん」と「旅館」。「作家」と「サッカー」の区別は難しい。
単数・複数、性変化、定冠詞・冠詞がなく、時制変化が易しい日本語はむしろ易しい言語。
会話が相当できるようになっても文章が読めないのは、日本語習得の特徴。(なぜなら)日本語の表記方法はおそろしく厄介だ(からだ)。
第3章 「おもしろい日本語」
「猿も木から落ちる」、「猫に小判」は無駄がなく要領を得ていて秀逸。「全米が泣いた」が真に意味する皮肉も日本人にユーモアがないという誤解を吹き飛ばすもの。
魅力的な擬声語や擬態語(「しくしく」)が多く、これは日本人の貴重な共有財産と考えるべき。
でたらめに英語を拾い上げ日本語に組み込む能力もすばらしい(例:パソコン、マスト・アイテム、億ション)。
第4章 「日本の第一印象」
日本の小さな子供が信じられないくらい可愛らしく思えてしかたがなかった(同じように日本の人たちも西洋の子供を信じられないくらい可愛らしいと思っていると聞き、おもしろく思った)
第6章 「行儀の作法」(この章に私は感じ入った)
サドルを固定するボルトが折れた際に修理をしてくれた自転車屋は代金を受け取らなかった。
これは、「日本にはまだ共生の感覚が残り、小さな地元の店にしっかり受け継がれているように感じられる」としている。
第7章 「独創性」(なかなか鋭い指摘と感心)
「花見」、「銭湯」、「新書版」、「品物をきれいに折りたたんだり、包んだりすること」
「浮世絵」に関する記述も的を得ていると感じる。
第8章 「行動様式」
「お忙しいところすいませんが」と前置きしてしまう。「ブーム」という単語を使いすぎてしまう。
注文を辛抱強く待つパブより、すぐに「お通し」がでてくる居酒屋の方が好きになってしまった。
第10章 「東京の魅力」
タイムズの東京支局長は「東京の最大の魅力は、どんなに地味なトピックであれ、この街のどこかにそのトピックに傾倒してやまない人々の小さなグループが必ず存在していること」であるとしている。
第12章 「イギリスと日本はにているか」(似ていないというのが結論)
イギリス人が日本を訪れたとき、マナーのよい人に出会ったと思うのはイギリス人。
イギリスが日本化しているように思われる(「食」のテレビ番組、ばかばかしい番組の増加、ブランド品嗜好)。
第13章 「メイド・イン・ジャパン」(イギリスに持ち帰るなら選ぶ日本製品)
「使い捨てカイロ」、「畳スリッパ」、読売新聞が無料配布した「江戸名所図会」
第16章 「日英食文化」
「ベーコン、チーズ、パン、ビール、紅茶、サンドウィッチ、カレー」はイギリスの方がおいしい。
第17章 「おさらい」
・着脱が容易な靴がよい
・歌舞伎は歌舞伎町でやっていない
・血液型は調べておいた方がよい(よく聞かれるので)
なお、最後に、彼はデイリーテレグラフ誌の特派員であるわけだが、彼が送った記事がいかに変造されるかが詳しく書いてある。
ここまで記事が改編されるのとは驚愕する(英国の大衆紙だけの問題なのだろうか?)。
lexusboy |
むしろ「イギリス社会」入門
筆者は英国誌「デイリー・テレグラフ」東京特派員である、ロンドン東部生まれの30代男性。この本は彼が東京で見たものについて、筆致鋭く描かれており、その観察眼に感銘を受けつつ、大変面白く読ませていただきました。
たとえば、イギリス人といえば、なんとなく寡黙な紳士を連想するのですが、筆者はそういう思い込みをあっさり否定し、イギリス人ならではのユーモアセンスを発揮しています。
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「車内アナウンスがなぜこんなに長いの?」「ああ、あれは乗客のために新聞を読んであげているのさ。込んでいて新聞を広げられないことが多いからね」日本人がこうした種類のジョークをいじめと見なすのは、ほくには心外だ。われわれイギリス人にとって、こうした「からかい(wind-up)」は生活の一部、最も高級な、とまでは言わないが、最も滑稽な種類のユーモアなのである。(中略)顔色ひとつ変えずに、信じられないくらい面白い一言を口にするのが、真のからかいの達人なのだ。
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「イギリス人と日本人は似ているか」という章では、「似ているといっているのは日本人だけだ」とばっさり書いてありました。自分もロンドンに行ったとき、東京と似ているなと勝手ながら思っていましたが、ロンドンの人は東京に来ても似ているなんて思わないのでしょうね。そして自分がイギリスのテレビや新聞、サイトを見て思ったのは、日本というのはイギリスから見て興味のある国ではないのだ、ということです。イギリスのヤフーでさいきんトップになった日本ネタは、NOVA講師殺害事件、そしてルーシーさん殺害事件の判決・・・でした。その点、筆者も「キワモノ的な記事でないと日本の記事は載らない」と書いています。
似ているか否かという問題では筆者は以下のように述べています。
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ぼくは日本人とイギリス人が似ているという意見には賛成できない。(中略)しかし、ふたつの国の間に何らかの結びつきが、指でつまむとぷっつり切れてしまいそうな細い糸が存在していることもぼくには否定できない。
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この婉曲表現、イギリス人の得意なジョークだと見なせば「まったくもって似てないよ!!」という意見なのかもしれませんね。イギリス人気質とでもいうものをとても感じさせてくれる本でした。
(大意を変えない程度に表現を変えた部分があります) miyama |
裏ニッポン評価 (マジメと不真面目さの絶妙な混沌)
海外在住の先輩が、世界一周経験のある恋人から「面白いよ」と
渡された本を、さらにわたしに「面白いよ」と薦めてくれた本。
この本は日本に14年住んでだいぶ「日本人化」してきた日本を愛する
イギリス人記者が書いた本で、日本社会の特徴と、よさと、変な部分を
絶妙なジョークを交えながらつづっている本。しかも一気に読める。
東京の隠れた観光スポットや日本人も気づいていない楽しみ方、
言語の壁と落とし穴、母国との違い、具体的に色々と抜き出してここに
書き連ねたら本のほとんどをカバーしてしまいそうに面白いネタばかり
なので、あえてしません。(あぁでも・・・いや、やめておこう。)
特に、海外文化に親しんでいる人には尚のこと「そうそう!!」と共感する
ところが多いだろうけれど、そうでない人にも相当面白いと思われます。
新書です、薄いです、読みやすいです。なので、是非読んでみてください。
beat |
滞日14年、英国人ジャーナリストの日本雑記帳
著者は滞日14年の英国人ジャーナリスト。銭湯をこよなく愛し、かの浅草12階・凌雲閣の再建を願い、帰国時のお土産は味噌とスルメ、実家で電話にお辞儀をしてお姉さんに呆れられる。そうした視点から見た日本社会とは…? 全体にユーモラスな筆致で書かれているものの、興味本位の記事を喜ぶ一方で世界のニュースを広く取り上げる英国の新聞と他国の文化や生活に無関心な日本の新聞との対比、「イギリスと日本は似ている」という思い込みへの違和感、普段親切で礼儀正しい日本人が時として見せる差別心など、さりげなく重い内容も含まれている。
もっとも、中には、ご飯を炊く手間が日本の女性を家庭に縛っているという意見(p.197。電気炊飯器の操作が日々のパン購入より面倒だとも思えない)や、「真っ当な国にはサッカーが必要」という主張(p.89。私自身は、サッカーの魅力とはむしろ、どんな国でもボール1つあれば楽しめる懐の深さにあると考えるのだが)、日本人の辛抱強さが遺伝的なものではないかという説(p.102。むしろ文化的・社会的なものだろう)など、「それは違うのでは?」と思う部分もある。登場する「日本」が東京中心で、他の地方があまり出て来ないのも少し残念だった。北海道の6月は1年で最も爽やかな季節だし、東京を訪れて人波に翻弄されるのも、別に外国人に限った話ではない。
ただ、注目すべきは、著者があくまで英国人としての視点を保ちながら、英国自身への辛辣な意見も含めた幅広い論評を行っている事だろう。そのためか、例えば同じ英語圏の米国人の著作に比べ(むろん善悪とは別に)若干シニカルで枯れた内容が多いように思う。日本人がとかく一括りに考えがちな「外国人」にも、国、さらに個人によって異なる視点があること、それを再認識させてくれるのは大きい。他の国の人が書いた日本滞在記も、併せて読んでみてはいかがだろう。 時事無斎 |
「一英国人が見たニッポン」を語るジャーナリストを通じて浮かび上がる英国人気質
「外国人が『日本に長く居すぎてしまった』と実感するのはこんなとき」という日本在住米国人のジョークがインターネットで紹介されていますが、それと似た感じが本書にはありますね。ただ、同じニッポン観察を語るにしても国民性が現れるわけでして、本書はまさに英国人の独特の視点とユーモアに溢れています。
特に「イギリス人をからかおう」の章は、まさにBritish Humor("wind-up")ですね。日本の散髪屋のマッサージ・サービスを受けて不思議に思った外国人に、本書のジョークを真顔で言ってみたいですね。(^o^) 僕もロンドンのホテルで、真顔でからかわれた経験があります!(僕:「えっと、この絵葉書に切手貼って、投函しておいて下さいますか?」、フロント:「(凄くまじめな顔で)うーん、100ポンドですな!」)
食文化について語る章も必読です。「生きるために食べろ。食べるために生きるな」という英国の格言があるという下りを読めば、なぜ英国で泊まったホテルのレストランには満足できなかったのか合点がいきました。ただしビールと紅茶は英国が良いに決まっています。ベルギー人に日本の大手メーカー3社のビールのテイスティングをしてもらったことがありますが「違いが分からん!」とのこと。(ちなみに彼によれば「バドワイザーはビールとは違うジャンルの飲み物」と言ってました。"発泡酒"と同じ扱いでしょう(笑))
「日本語のどこが難しく、どこが面白いと思えるか」というネタは日本在住の外国人との会話のキッカケに使えそうです。「イギリスに持ち帰るべきお土産」の章を読むと、原宿の"オリエンタルバザー"以外でも日本的お土産がお手軽に買えそうだ、という発見があります。(オリエンタルバザーはオススメのお土産スポットですが)
そんな訳で、どの章を読んでも「日本再発見」があります。オススメです! ゴルゴ十三 |
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