手紙 (文春文庫) 

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東野 圭吾

出版社:文藝春秋
価格: ¥ 620
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配送料無料(1500円以上)、着払いもOK

人間の偏見と現実を思い知らされる

何の予備知識もなく、東野圭吾というだけで読み始めたのですが、ぐいぐい引き込まれてしまいました。強盗殺人犯の家族というだけでこんなにも偏見、差別を受けるものとは中々想像できないものですが、この小説を読んで仮想体験したような気になりました。途中、本気で刑務所の中の兄が憎くなってきました。
最後のほうの主人公が就職した量販店の社長の言葉がとても良かった。
ただし、恋愛に関してはこの作家の傾向でもありますが、とてもシンプルに書かれていて逆に非現実的な感じがします。本筋を邪魔しない程度という点ではこれでよいのかもしれませんが。 ルイ


後半からの描写が秀逸

中盤ぐらいまではよくあるストーリー。
中盤から終盤にかけての展開はこの物語のメインストーリー。
作者の持論(?)が一般論を逸脱していくところに衝撃をうけます。
それと、終盤は涙なくしては語れません。 サクラ


著者は主観を交えず、ただ「現実」をそのまま描いているだけ

強盗殺人犯の弟である主人公:直貴の人物設定に、やや「いかにも小説的(イケメンで歌がうまい、など)」な部分がありますが、それよりも直貴の周囲の人々が、大変リアルに描かれている印象の方が強いと感じました。
犯罪者の家族に対し、全面的に味方をする人々や、逆に極端に差別をする人々も出てきますが、それよりもここで多く出てくるのは、「理性的には「差別はいけない」と認識しているから、あからさまな差別的発言はしないけど、本能的には「犯罪と名のつく、あらゆるものからできる限り遠ざかりたい」と感じ、実際、できる限り関わらないようにする」という人々。
これを「逆差別」という言葉で表現していますが、現実として一番多いのではないかと感じました。

また、「差別はあって当然。犯罪者の家族はどうすることもできない。」という言葉が出てきたとき、著者はずいぶん思い切ったことをしたものだと思いました。
しかし、犯罪者の家族をとりまく現実を考えた時、こういう考え方があるのも事実(正しいかどうかは別として)。
つまりそれだけ、罪を犯すということは、本人のみならずその家族も、人生を狂わされるということ。
著者はそんな現実を、「正しいかどうか」という著者自身の主観を一切交えることなく、ひたすら描いています。
だからここで出てくる「犯罪を犯すことによりその家族をも巻き込む過酷な現実」に対し、思うことはあっても、奇麗事を一切交えずに描ききったことは評価に値すると思います。
ただ、星を1つ減らしたのは、直貴を言い表す言葉が、「直貴は」と「彼は」が混用されていて、とまどうことが多かった点ですね。 buono_buono


殺人の動機が希薄

やむにやまれず犯したというリアリティーがないように
感じました。
今も昔も貧しくったっていろんな制度で大学へは
行けますよ。一番元となる部分で疑問を感じたから
あとが全部うそっぽくなってしまった。
自分のしたことを悔いて懺悔させるのなら、この兄を最初徹底的な悪人に
してしまえばいいのに、と思った。
アマゾン次郎


「差別」とは独立した言葉ではないと思う

面白かったと思います。普遍的な面白さというより、個人的に面白かった。
それは、この作品があくまで「ドラマ」であるからだと思う。
だからこの作品に対する不評の多さも容易に想像できるが、これでいいと思う。
主人公が容姿に優れ、歌が上手く、女性にモテ、頭の回転もよく、仕事も出来る。
とんでもない設定だが、大いに結構です。
私は東野さんの作品を読んで、作者のミスを探すような読み方をしなくなりました。
あってもいいのです。
幼稚に言えば、楽しい、面白いと思わせてくれればいいのです。
と考えるようになりました。
何故なら、それこそが最も難しいことで、作品の命だと解釈しているからです。
皆さん、難しいことは本の中で考えるといいんじゃないでしょうか?



アマゾン二郎


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