ユタ(巫女)を生活の中から見る
この本はガジュマルの木の下で 自由奔放な綾乃と強烈な個性を放つ老婆オージャーガンマー いつものユンタク(おしゃべり)からはじる 沖縄の方言、風土、風俗が二人を中心とした物語の隅々にちりばめられているので自然と頭の中にはいって溶け込んでくる 物語が良かったことはもちろん私は学術書とは違う小説という形で沖縄の雰囲気が生き生きと伝わってきた事が何よりだった 沖縄は信仰や風俗の観点から研究対象にされている事が多いが、 それらとは違う何かがここにはつむぎだされていた 特に物語にはユタ(巫女)という沖縄独特の信仰が描かれている。 ただ神秘的だとか、学術的に貴重だとかいうのではなく そこではどのように民衆の中にユタが関わっているかということ、 また、ユタになる側はどんな気持ちかなんてことにも想像が膨らませる事もできる。 作者の描写力ある表現で頭の中は爽やかな潮風、暗闇や満天の星でいっぱいになりながら一気に読んでしまった一冊です sanny |